NATURE TECHNI COLOUR MONO
北半球温帯に分布し、ツクリタケという標準和名もあるが、日本では天然ものは知られていない。自然状態では、草原などに落ちた馬糞からよく生えることが知られ、第二次世界大戦前に日本で栽培が始まった当初は、陸軍の軍馬の糞を利用するため、軍事施設のそばに栽培場がつくられていた。現在はおがくずなどで栽培されている。
ぬるぬるの粘液におおわれたキノコで、標準和名はナメコという。日本と台湾に分布し、日本では北日本に多い。おもにブナの枯れた幹などに、群れたり束になったりして生え、よい香りを放つ。成長するにつれ粘液は失われていくが、ぬめりは残り、食べごたえもある。我々がふだん目にする市販品は、人工栽培して若いうちに袋に詰めたもの。
初心者でも見分けやすい食用キノコで、韓国や中国など、アジアの極東地域に分布する。ヨーロッパには、近縁だが別種のセイヨウタマゴタケが発生する。共生相手の樹木近くの地面からよく生え、生え始めは白い被膜(ひまく)につつまれたボール状の姿だが、やがて被膜を破って赤い傘が現れる。柄にまだら模様があるものと、ないものがある。
傘に灰色や淡褐色のいぼが点在するキノコ。食用になるが、加熱しないと胃腸系、神経系の中毒が起こる。漢字で「雁茸」と書くのは、傘の赤っぽい茶色が鳥のガン(雁)の羽の色のようだから。学名の rubescens は「赤くなる」という意味で、肉は傷つくとゆっくりと赤褐色になる。北半球温帯以北に分布し、針葉樹林や広葉樹林の地面によく生えている。
里山を代表する食用キノコで、落ち葉があまり積もっていないアカマツ林や雑木林によく生える。しかし、そのような場所が減っているため、最近はあまり採れない。アカマツやコメツガと共生関係にあり、そのメカニズムを人工的に再現することは難しい。東アジアに分布し、カナダやモロッコなど海外から盛んに輸入されているものは近縁の別種である。
赤と白で、よく目立つキノコ。生え始めは白い被膜(ひまく)につつまれているが、やがて被膜を破って赤い傘が現れる。傘の白いいぼや柄の根元のつぼは被膜の名残。北半球の温帯に分布し、特にシラカバ林に多い。強いうまみ成分を持つが、食べると精神錯乱や幻覚が起こる毒キノコ。北欧の海賊バイキングはそれを利用し、ベニテングタケを食べて戦いにのぞんだという。
ヨーロッパや北アメリカなどに分布するキノコで、ヨーロッパでは昔から食べていた。日本では1990年代に人工栽培が始まり、現在は栽培品がふつうに売られている。名前は、セリ科の植物「エリンジウム・カンペストレ」の枯れた根から生えることにちなむ。栽培品は傘が小さく柄が太いが、ヒラタケと近い仲間。柄のこりこりとした食感から、「あわびたけ」という通称もある。
成長すると白い網目状のベールを広げることから「キノコの女王」と呼ばれるが、優美な姿とは裏腹に、頭部は臭い粘液でおおわれている。このにおいでハエを誘い、胞子をふくむ粘液を食べさせ、胞子を分散する。熱帯を中心に世界的に分布し、竹やぶに多い。中国などでは頭部を切り落とし、しゃきしゃきとした食感のベールや柄を食べる。
発売日:2010年11月下旬 原型制作:川田秀明 企画総指揮:佐藤純也
test