NATURE TECHNI COLOUR MONO
本州から九州にかけての沿岸にすむ小型のウミウシで、北海道での観察例も報告されている。ウミウシは貝殻こそ失っているが巻貝のなかま。鮮やかな濃いブルーの体の背面は黄色く縁取られ、頭部に生えた2本の触角からえらの前まで黄色の縦線が入る。また、背面や腹足には、黄色の線や斑点、黒色の斑点などが不規則に並ぶが、個体により模様はちがう。夏になると、白いリボンのような卵塊(らんかい)をうずまき状にして岩場などに産む。生まれたての子どもには貝殻があるが、プランクトンとして海の中を漂い成長するうちに、貝殻を脱ぎ捨てていく。
触角の間から2本に分かれて二次䚡を囲む白いラインがあるウミウシ。これが和名の「たすき」の由来となっている。体は主にピンク色から藤色で、周縁には白いラインとその内側に紫色斑がある。色がそっくりでも白いたすきが1本なら別種。潮通りのよい岩礁域などで見られ各季節から観察例があるが、数の少ない種。海綿動物を食べる。
体が半透明の象牙色をしたウミウシ。体の周縁は白く縁取られ、体の前端や後端が青紫色を帯びる。ただし色彩には地域変異が多く、体の地色がピンク色や藤色で別種のように見えるものもいる。比較的浅場の岩礁域で普通に見られるが、よく似た種類が複数知られており今後の分類学的研究が待たれる。食性はよくわかっていない。
白く半透明の体に7つの黒い斑紋を持つウミウシ。触覚と二次䚡の左右に指状の突起がある。この突起と白黒の体色が和名の由来。主に夏から初冬にかけて比較的潮通しのよい場所で見られるが、数は多くない。カイメンに付着する内肛動物という小さな無脊椎動物を食べる。また本種は、沖縄県座間味島で得られた個体を元に学術記載されている。
体の鮮やかな赤色斑紋から「赤点」とつけられたウミウシ。学名の種小名は同じ斑紋が由来だが「血まみれ」を意味する。体は黄色から山吹色で周縁には外側から白、黄、白の帯がある。主に春から夏にかけて、外海の岩礁域やドロップオフで見られることが多い。這うときに周縁のひらひらと二次䚡を動かすのが特徴的。食性はよくわかっていない。
青空のような水色の体をしたイボウミウシの仲間。イボや触覚は黄色い。近似種とは、体に3本の黒い縦帯があり、そのうちの中央の1本は背面中央のイボ列と重なることで見分けられる。イボの数や配置、黒筋の形に変異がある。浅場の岩礁やサンゴ礁域で見られ、沖縄ではごく普通種。刺激を与えると有毒成分を含む白い粘液を出す。
体に多数のイボがあるイボウミウシの仲間で、灰色の体と黄色いイボが特徴。ただし黄色いイボがほとんどない個体もいる。触角は淡黄色から黄色。沖縄ではやや内湾的環境にふつうに見られ、岩の上や側面など目立つ場所にいる。これは粘液毒を持つイボウミウシの仲間は魚などに捕食されにくく、隠れる必要がないためと考えられる。
黄色みのある体に紫色の縁取りと斑紋を持つウミウシ。背面中央部は褐色から橙褐色になるものも多い。和名は体色の美しさを竜宮城の乙姫に例えたもの。潮通しのよい浅い岩礁域や内海のサンゴ礁域で見られるが、それほど多くはない。沖縄ではほぼ通年、そのほかでは主に夏から秋に出現。這うときに周縁をひらひら動かすのが特徴。
発売日:2011年11月下旬 原型制作:KOWkowmark 企画総指揮:佐藤純也
test