NATURE TECHNI COLOUR
ペンギンの仲間の最大種で全長は120cm。「皇帝」の名にふさわしい堂々とした体格だ。南極大陸と周辺の海に生息。生活の大半は海上でくらしており、フリッパーと呼ばれる翼をはばたくように動かして水に潜り、魚やナンキョクオキアミなどをとって食べる。繁殖期には陸や氷の上に繁殖コロニーをつくって子育てをする。氷点下60℃にもなる最も寒いところにすむ動物でもある。
コウテイペンギンは、5月初旬に卵を1個だけ産む。巣をつくることはせず、卵はオスがあしの上に置き、お腹の皮で包みこむように抱いてあたためる。オスは抱卵開始からメスと交代するまでの約120日、何も食べずに卵とヒナを守る。ヒナは、保温性の高い灰色の綿羽に全身が覆われているが、約40日間は親のあしの上に乗って厳しい寒さから守られる。その後ヒナは、ほかのヒナといっしょに集団をつくり、親から餌を与えられて成長し、12月に独り立ちする。1歳まで成長できるのは、わずか4分の1だけである。
様々なペンギンのキャラクターの元にもなっている、日本人にとってなじみ深いペンギン。実は南極大陸で繁殖するペンギンは、このアデリーペンギンとコウテイペンギンの2種類だけ。昭和基地の近くにも本種の大規模な繁殖コロニーがある。繁殖地は10月から2月にかけてで、巣は雪がとけた地面に小石を集めて作る。卵は2個産み、オスとメスで交代で暖める。繁殖期以外は海でくらし、ナンキョクオキアミなどをとって食べる。
目の上の金色の飾り羽が特徴的なペンギンで、両足をそろえて岩をジャンプする行動から名前がつけられた。ペンギン科全種のなかで三番目に小さい。ペンギンというと氷の上にいる姿を思い浮かべるが、本種は氷があるような場所では見られず、岩だらけの海岸などに繁殖コロニーをつくる。繁殖期は10月から3月までで、岩がごろごろしている斜面に土や小石、枯れ草を集めて巣をつくる。卵は2個産むが、1番目の卵よりも2番目の方が大きく、成長できるのは大きな卵だけ。繁殖期以外は海に出て生活をしており、潜水してオキアミなどの甲殻類やイカなどを食べる。
クジラ類の中でもっとも分布域が広く、世界中の海にすむ。「海のギャング」の呼び名にふさわしく、アザラシやクジラまで捕食するが、南極海の氷床の沿岸域に定住するグループは、氷の下を泳ぐ魚が主食。広い範囲を泳ぎ回るグループは哺乳類などを主食とし、流氷上のペンギンなどを海中に落として捕らえようと、流氷を体でたたく姿も目撃されている。母親を中心にして子どもや孫などで構成された、ポッドと呼ばれる家族の群れの中で一生をすごす。
銀色の毛皮にヒョウのような黒い斑点があるのが英名や和名の由来だが、音もなく獲物に近づいて捕らえるハンターぶりも、ヒョウと呼ばれるにふさわしい。群れをつくらず、南極海の流氷域を1匹で徘徊して、ペンギンから小型の若いアザラシまで襲う。仕留めた獲物は、何度も激しく海面に打ちつけて引きちぎってから飲み込む。繁殖に関する情報は少なく、出産は流氷上で11〜12月に行われているらしい。
翼を広げると140cmにもなる大きなカモメ。南極で繁殖し、北太平洋や北大西洋の洋上で越冬する。繁殖地では、ペンギンのヒナや卵をおそって食べる最大の天敵となる。巣はペンギンの繁殖コロニーの近くにつくり、卵を2個産んで育てる。巣に近づくものに対して激しく威嚇し、人に対してもひるむことなく攻撃をしかけてくる。
原型制作:KOWkowmark 企画総指揮:佐藤純也
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