NATURE TECHNI COLOUR MONO PLUS
山地から平地の水田や池沼、用水路などに生息する水田との結びつきが深いカエル。近年は水田減少や乾田化による環境の変化、農薬の使用、水質悪化などにより個体数が減っている。環境省により、レッドリストの準絶滅危惧(NT)に指定された。
カエルは水辺に住むものと思われがちだが、ニホンアマガエルは樹上での生活に適応していて、植物の上や森林などに生息する。全ての指先に吸盤があるため、枝から枝へ飛び移ったりガラス面に張りつくことも可能だ。人里や里山に生息し、水田の伝搬とともに分布を拡げた可能性も考えられている。
アマガエルは体色を変えられる仕組みを持っている。この体色の変化は周りの環境や温度、湿度、明るさなどに応じてホルモンを分泌し、色素細胞を拡張・伸縮させることで行われる。食性は肉食性で、小さな昆虫類やクモ類など動いているものに反応して捕食し、死んだものや動かないものは食べない。
「ゲッゲッ…」「クワックワッ…」と鳴くのは雄のニホンアマガエル。 声を鳴嚢で共鳴させることで大きな鳴き声を作り出す。普通のカエルは繁殖期の夜に鳴くが、本種はその名の通り、雨が降りそうになると昼でも鳴くのが大きな特徴。この鳴き声は「雨鳴き」と呼ばれ、繁殖期の鳴き声を意味する「広告音」とは区別される。春先の暖かい日や稲刈時、また晩秋にも雨と関わりなく「クワックワッ」という甲高い鳴き方をすることもある。
日本固有種ながら外国名が付いているのは日本の両生・爬虫類を研究したヘルマン・シュレーゲル氏に由来する。外見はモリアオガエルの無斑型にも似るが、やや小型なこと、虹彩が黄色いことなどで区別する。ニホンアマガエルよりは大型で、鼻筋から目耳にかけて黒色の線がなく、体が褐色になっても斑模様が出ないなどの点で区別できる。
原型制作:KOWkowmark企画総指揮:佐藤純也
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