NATURE TECHNI COLOUR MONO
日本では最もなじみのあるクラゲ。浅い碗型の傘は半透明か淡乳白色で、中央に4つの生殖腺が半円形の模様をつくることから、ヨツメクラゲの別名がある。クラゲは有性生殖体で、オスは口の縁が長く伸びた口腕(こうわん)が4枚のリボン状、メスは複雑なひだ状。秋から冬は海底の岩などにポリプとして成長する。時に大発生して発電所の取水口を詰まらせることもある。
ヒドロ虫類では最も大きくなるクラゲ。傘は半透明の扁平(へんぺい)な碗型で、内側には100本前後の放射管がある。また傘の縁から100本前後の触手を伸ばす。大きな円形の口を持ち、ほかのクラゲなどを丸飲みしてしまう。刺激を与えると生殖腺が発光し、発光の元となる緑色蛍光タンパク質の研究で下村脩博士が2008年にノーベル賞を受賞した。
名前の通り傘を下に触手を上に向けた状態で、海底の砂地に着底しているクラゲ。ほとんど泳がず、泳ぐときも傘を下にして泳ぐ。全体にオリーブ色がかった褐色で、傘は平らで縁に白い筋模様がある。口腕(こうわん)は8本。体の色は体内に共生する褐虫藻(かっちゅうそう)に由来し、自分でエサを取る以外に褐虫藻が光合成で作り出す栄養分も利用している。
碗型の傘と8本の口腕(こうわん)それぞれから長く伸びる付属体のようすを、タコに見立ててこの名がある。体内に褐虫藻(かっちゅうそう)を共生させるため色は褐色をしていて、傘などに淡色の水玉模様がある。波や流れのほとんどない港内や入り江でよく見られ、積極的に泳ぎ回る。プランクトンなどを捕食するほか、褐虫藻が光合成で作り出す栄養分も利用する。
かつて瀬戸内海の岡山県(昔の備前国)沿岸に多く見られたことから、この名がある。傘は半球型で、やや青みがかることが特徴。口碗(こうわん)は8本あり、それぞれに棒状の付属体がつく。クラゲは雌雄異体の有性生殖体で、冬場は無性生殖体のポリプで過ごす。食用になり、近年では有明海で専門の漁が行われ、主に中国に輸出されている。
関東南岸にカツオが来遊する季節に現れることから、この名がある。烏帽子(えぼし)形の気泡体で海面に浮かび、海流に任せて漂流生活を送る。管クラゲ目の仲間は、ポリプが多数集まった群体で1匹のクラゲの姿をしており、カツオノエボシもポリプごとに気泡体や触手などに分かれて役割を分担している。獲物を捕らえるための触手は数mにも伸び、強い刺胞毒を持つため、刺されると非常に危険である。
初夏の頃ではミズクラゲに次いで見る機会の多いクラゲで、半透明から淡赤色の傘に濃色で放射状の条紋が16本あるのが特徴。口腕(こうわん)は4本、傘の縁に数十本の触手がある。強い刺胞毒を持ち、刺されると激しく痛む。また漁網などについたまま乾燥し、粉末化した刺胞を吸いこむと、くしゃみが出るため、ハクションクラゲの別名がある。
シーネットルとは「海のイラクサ」を意味し、強い刺胞毒を持つヤナギクラゲの仲間の総称に使われるが、一般的には本種や、近縁種のパシフィック・シーネットルを指す。傘は半透明から淡茶褐色の浅い碗型で、多数の長い触手と4本のリボンのように伸びた口腕(こうわん)を持つ。日本の水族館でも飼育展示されることがある。
発売日:2010年7月 原型制作:川田秀明 企画総指揮:佐藤純也
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