ARTUNIV TECHNI COLOUR
眼鏡のような大きな目が北方民族イヌイットの「遮光器」に似ていることが名の由来。縄文晩期の東北地方の特徴的な土偶。赤彩が冠突起の一部に残ることから、全面が赤く塗られていたとも考えられている。出土地最寄りの五能線木造駅では駅舎のモニュメントとして親しまれている。
燃え上がる炎のような形状が特徴の縄文土器。おこげやスス跡があるものが出土することから、煮炊きに使われていたと考えられているが、祭祀に使われたとする考え方もある。出土点数の大半は新潟県の信濃川中流域に集中し、十日町市笹山遺跡から出土した火焔型土器は1999年に国宝に指定された。
縄文後期から晩期にかけて関東地方を中心に作られたみみずく土偶。大きく丸い目と口、ユーモラスな顔が鳥のミミズクに似ていることからその名が付けられた。全身を赤く彩色されていたとされ、頭の突起は櫛や髪型を、耳の円板は耳飾りを表しているともいわれる。2頭身に近い大きな頭、短い手に対して長い脚など全体のフォルムがユーモラス。埼玉出土の土偶ではもっとも有名な土偶である。
座って祈っているとも、お産の最中ともいわれる女性像。独特な顔の表現から仮面をつけた呪術師との説もある。竪穴住居の奥の壁際で割れた状態で出土したため、祭壇のような場所から落下して損傷したと推定されている。赤色顔料が残ることから制作時は全身が赤く塗られていたと考えられ、アスファルトの補修跡があることから大切に扱われていたことがわかる。2009年に縄文土偶として3例目の国宝に指定された。
縄文時代の仮面は北・東日本に多く見られるが、土偶と比べ出土数ははるかに少ない。遮光器土偶と目の表現がよく似た一群は東北地方のもの。この土面は10cm程度と小型で顔を覆うには小さいため、額に当てたり胸に下げたりして儀式に使われたと考えられている。
縄文時代後期の関東や東北南部で多く造られた顔がハート形の人物土偶のひとつ。仮面をかぶった姿を表現しているのか、顔そのものをデフォルメしたものなのかは不明。人物土偶には三角形の顔をしたものや全体像が十字形、X字形のものもあり、フォルムだけに注目して眺めてみてもおもしろい。
全身がほぼ完全に存在する大形土偶。墓と考えられる穴に横たわった状態で出土した。カマキリに似た三角形の顔は仮面で、呪術師が祈祷する姿を表現したともいわれる。腹部の渦巻きと左右非対称の幾何学模様がおしゃれ。2014年に国宝に指定。
縄文集落の中心広場の穴の中から横たわった状態で出土。手厚く埋納された副葬品だと考えられている。ハート形の顔、つり上がった目、上向きの鼻、小さな口は、中部から関東で縄文中期に作られた人物土偶によく見られる特徴。やや垂れ下がるように膨らんだお腹は妊娠していることを表し、ふくよかな女性の温かさを感じさせる。全身に雲母が浮き出ていて美しい。1995年、縄文時代の遺物として初の国宝に指定された。
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