ネイチャーテクニカラー100 / 200
日本最大のアメンボで、オスは40ミリを超える長い脚を持つ。オスは他のオスとメスをめぐって競合するときに脚の長さを比べあうという変わった習性を持つ。大きめのアメンボをオオアメンボと間違えてしまうことがあるが、オオアメンボはひじょうに大きいので見わけは簡単。
全国で普通に見られるアメンボ。脚の先端は水を弾き、水面を素早く移動できる。水面に落下した昆虫を捕らえ体液を吸う。アメンボ類はカメムシの仲間で、アメのような甘い匂いを出すことが名前の由来。これは繁殖期に出すフェロモンのような役割をしているものだと思われる。
必ず流れがある場所に棲む。大変すばやく泳ぎ、めまぐるしく水面を移動する。関東ではアメンボの中で、もっとも遅くまで越冬せずにいる。まれに3月中に出現することもある。
水田などの浅い止水域や流れの緩やかな池や沼、水溜りにも発生する。アメンボとよく似ているが、やや小型で、本種のほうが分布域が広い。成虫は翅が生えており飛翔能力があるが、翅の短い短翅型と呼ばれる個体も出現する。
体色がかなり赤みが強い茶色で、普通に見られるアメンボと違った印象をもつ。主に山地の川原などにある水たまりに好んで生息しており、流れのある場所には生息しない。関東以南に分布し、国外では朝鮮半島、中国東北部、中部、台湾にも分布している。関東より北にいるコセアカアメンボは、別亜種のエゾコセアカアメンボである。
全ての指先に丸い吸盤を持つ。体色を周りの環境に合わせ変化することができる。皮膚は粘膜で覆われており、この粘膜は細菌などから身を守るためと考えられている。
2010年8月発売 原型制作:クラフト・キリコ 企画総指揮:佐藤純也
ネイチャーテクニカラー100シリーズの記念すべき1作品目。水にうかべたアメンボを、アルコールを垂らすことでスイスイ走らせて遊べるオモチャ!ネイチャーテクニカラー編集長のお手製漫画で遊び方を詳しく解説!おもしろくってためになる実験アイテムの決定版!